近年、探偵による調査活動が日常生活の中に入り込むケースが増えています。パートナーの浮気調査、企業スパイの監視、個人の行動確認など、目的は様々ですが、もしあなたが「誰かに見られている」「つけられている」と感じたとき、どう対処すべきでしょうか?
この記事では、尾行や張り込みの見分け方から、安全を守るための具体的な対処方法、さらには法的対応まで詳しく解説します。
尾行や張り込みとは何か
探偵による調査手法は主に「尾行」と「張り込み」に分かれます。
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尾行:対象者の移動に合わせて追跡する行動
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張り込み:対象者の出入りする場所や行動拠点で待機し、監視する行動
どちらもプロの探偵が行う場合、非常に巧妙で気付きにくいのが特徴です。しかし、長期間にわたる監視や技術の差によって「違和感」を覚える瞬間が生じます。
尾行・張り込みを見破るための観察ポイント
「同じ人物」が何度も視界に入る
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通勤や買い物ルートで何度も見かける人はいませんか?
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服装や髪型に不自然な特徴がないかを記憶しましょう。
行動パターンの変化に対応してくる
以下のような動きで相手の反応を見ることができます。
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突然立ち止まる
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目的もなく店に入る
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一方通行や人混みに突入する
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タクシーに乗車する
これらに即座に対応して同じ人物が動くなら、尾行の可能性があります。
「左折法」を使う
左(または右)に3回連続で曲がることで、元の位置に戻ります。それでも同じ人物が後方にいたら、尾行者の可能性は極めて高いといえます。
自分でできる安全な対処法
尾行や張り込みに気付いたら、パニックにならずに以下のような行動をとりましょう。
人通りの多い場所に避難する
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駅、ショッピングモール、コンビニなど、監視されにくい場所に一時避難しましょう。
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CCTVカメラのある施設に入ると安心感が増します。
タクシーや公共交通機関を使う
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探偵は原則として公共機関を追跡しにくい立場です。
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バスは特にルートが予測しにくく有効です。
不審者を記録する
スマホで以下を記録することで、後の証拠になります。
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顔写真や服装
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車両ナンバー(もし車を使っている場合)
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尾行が始まった時間と場所の記録
第三者の目を利用する
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店員や警備員に相談し、さりげなく監視者の有無を確認してもらうのも有効です。
法的対応と専門機関への相談
探偵の行為があなたの権利を侵害している場合、以下の対応を検討してください。
警察への相談
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継続的な尾行や張り込みは「ストーカー規制法」や「軽犯罪法」に触れる場合があります。
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「不審者が付きまとっている」として相談することで、警察が注意喚起する場合もあります。
弁護士に相談する
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民事的に「プライバシーの侵害」として慰謝料請求が可能なケースもあります。
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探偵が依頼された調査を逸脱している場合、依頼者側も法的責任を問われる可能性があります。
探偵業届出の確認
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探偵業は法律で届出義務があります。
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不明な探偵に監視されている可能性がある場合、行政(公安委員会)への問い合わせも有効です。
まとめと今後の備え
探偵による尾行や張り込みは、合法の範囲であれば防ぐことが難しい一方で、違法性のある行為も少なくありません。重要なのは、自分の安全を守ること、証拠を残すこと、そして信頼できる専門機関に相談することです。
今後に向けた備え:
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防犯アプリの導入(録音・録画機能付き)
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通勤・通学ルートの複数パターン化
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定期的に防犯カメラのある場所に立ち寄る
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家族や友人に現状を共有しておく
自分だけで悩まず、少しでも不安を感じたら早めの相談を心がけましょう。